小さな頃よくおばあちゃん家に行っていた
おばあちゃんは料理上手で
今でもその味わいを覚えている
中でも僕がとても惹かれたのはぬか漬けだった
小ぶりなお皿に盛られた色鮮やかな野菜たち
きゅうり、なす、にんじん、だいこん、、、
食卓を彩り
また、ご飯のお供として欠かせない脇役に
とても惹かれたものだった
おばあちゃんは毎日大きなバケツの中に手を突っ込んで
糠床をかき混ぜていた
「毎日やらないとすぐにダメになっちゃうのよ」
そう言われて子供ながらに糠漬けというのはとても手間のかかる料理なのだということを思い知った
控えめそうなその見た目からは想像もできないような
長く深い愛情に包まれて
食卓に並んだ糠漬けたち
ずっとずっと自分で作りたいなと思っていた
あれから30年近い月日が過ぎて
結婚もして子供もできて
日々の料理は自分の仕事となり
台所は僕の居場所になった
そうだ
ここで糠漬けを作ろう
生の糠から
ちゃんと
丁寧に
おばあちゃんが教えてくれたように
毎日愛情を注いで
食卓を彩るのさ
